さて、その蒸留酒はアルコールを薄める為加水することがありますが(「水割り」というほど薄くしてしまうのは日本だけらしい)、その際いわゆる「仕込水」のことをマザーウォーター(母なる水)と呼びます。
「仕込水」そのものでなくとも、同じ地方だったり同じ国の似た水質の割り水でもマザーウォーターと呼びます。
仕込んだものと同じ質の水であれば、割ったときに香味を損なうことなく味わえるということなのでしょう。(それを利き分けられる舌と鼻をもった人限定でしょうが)
実はマザーウォーターは一般的な言葉ですが、ファザーフード(父なる食物)は聞いた事が無く、勝手に私が言っている言葉です ^^
なぜ一般的でないかというと、スコッチもシェリー樽で寝かせ風味をつけていますし、ジンも杜松の実をつけているので、純粋な原料の香りを楽しむものでないため世界的に一般概念で無いのかもしれません。(これも私の独想ですが)
しかし日本における「焼酎」というものは実に日本らしく、「素材の味をそのまま楽しむ」という趣向にあふれ、米・麦・芋・そば・果実・・・と原料ごとに種類が別れ、その素材の風味を楽しむことが焼酎を楽しむこととなっています。
さて、その日本人的酒の楽しみ方からすれば、「酒の肴」「酒のアテ」というものは様々な組み合わせはあるものの、やはり原料そのものとの組み合わせを楽しむのがベストではないかと。
つまりそこがファザーフードとなるわけです。
具体的にいうと、
米・・・清酒・米焼酎・泡盛・・・せんべい・あられ・冷や飯・餅など
麦・・・麦焼酎・ウィスキー・・・麦菓子・麦飯・麦茶割りなど
芋・・・芋焼酎・・・・・大学芋・ふかし芋・いもけんぴなど
そば・・・そば焼酎・・・そば・揚げそば・そばがき・そば湯わりなど
黒糖・・・黒糖焼酎・テキーラ・・・かりんとう・黒糖・アイス黒糖ソースなど
栗・・・・栗焼酎・・・・天津甘栗・ふかし栗・甘納豆の栗など
葡萄・・・ワイン・ブランデー・・・葡萄・干し葡萄・月の露など
ということで、腹はすいてないが、口が寂しい、というときに、ちょっとそんなつまみがあれば大変楽しい一時がすごせ、飲食店ではお客さんとの会話もはずむ(はず)なので是非お試しいただければと思います。